An Artless Riverside 川虫館
【コカゲロウ科 Baetidae】
小型のカゲロウです。表皮は薄く、カゲロウの中でも特に繊細で脆弱な印象を受けます。
①ツノ状に発達した大顎が頭部前方に突出しない
②前脚の内側に長い剛毛が密生しない
③複眼が頭部の側面についている(=背面を向いていない)
④左右のテールの外側には毛が生えていない
⑤触角は頭幅の2-3倍程度と長い
以上の5点を確認することで識別されます。小さいうえにパーツが破損しやすいため慣れないうちは観察が難しいですが、見慣れれば①~⑤まで全て見ずとも全体の雰囲気で感覚的に属あるいは種レベルで分かるようになります。扁平なもの・体高が高いものなど、体型は属ごとに多様性に富みます。
下位分類(国産既知種のリスト)
ミジカオフタバコカゲロウ属 Acentrella
・ミツオミジカオフタバコカゲロウ Acentrella gnom (Kluge, 1983)
・ミナミミジカオフタバコカゲロウ Acentrella lata (Müller-Liebenau, 1985)
・ミジカオフタバコカゲロウ Acentrella sibirica (Kazlauskas, 1963)
・スズキミジカオフタバコカゲロウ Acentrella suzukiella Matsumura, 1931
シリナガコカゲロウ属 Alainites
・アタゴコカゲロウ Alainites atagonis (Imanishi, 1937)
・フローレンスコカゲロウ Alainites florens (Imanishi, 1937)
・ヨシノコカゲロウ Alainites yoshinensis (Gose, 1980)
フタバコカゲロウ属 Baetiella
・トゲフタバコカゲロウ Baetiella bispinosa (Gose, 1980)
・フタバコカゲロウ Baetiella japonica (Imanishi, 1930)
コカゲロウ属 Baetis
・トガリコカゲロウ Baetis acuminatus Gose, 1980
・フタオコカゲロウ(旧Lコカゲロウ) Baetis bicaudatus Dodds, 1923
・ケルクスコカゲロウ Baetis celcus Imanishi, 1937
・ウスグロコカゲロウ Baetis fuscatus (Linnaeus, 1761)
・ヒュウガコカゲロウ Baetis hyugensis Gose, 1980
・イリオモテコカゲロウ Baetis iriomotensis Gose, 1980
・サホコカゲロウ Baetis sahoensis Gose, 1980
・シナノコカゲロウ Baetis shinanonis Uéno, 1931
・フタモンコカゲロウ Baetis taiwanensis Müller-Liebenau, 1985
・タカミコカゲロウ Baetis takamiensis Gose, 1980
・シロハラコカゲロウ Baetis thermicus Uéno, 1931
・トツカワコカゲロウ Baetis totsukawensis Gose, 1980
・ツシマコカゲロウ Baetis tsushimensis Gose, 1980
・ウエノコカゲロウ Baetis uenoi Gose, 1980
・ヤマトコカゲロウ Baetis yamatoensis Gose, 1965
・Fコカゲロウ(仮称) Baetis sp. F
・Jコカゲロウ(仮称) Baetis sp. J
・Mコカゲロウ(仮称) Baetis sp. M
・M1コカゲロウ(仮称) Baetis sp. M1
・Oコカゲロウ(仮称) Baetis sp. O
ウスバコカゲロウ属 Centroptilum
・ウスバコカゲロウ Centroptilum rotundum Takahashi, 1929
フタバカゲロウ属 Cloeon
・フタバカゲロウ Cloeon dipterum (Linnaeus, 1761)
・キョウトフタバカゲロウ Cloeon kyotonis Matsumura, 1931
・アメフリフタバカゲロウ Cloeon maikonis (Takahashi, 1924)
・アカモンフタバカゲロウ Cloeon marginale Hargen, 1858
・アオバフタバカゲロウ Cloeon okamotoi Takahashi, 1924
・タマリフタバカゲロウ Cloeon ryogokuense Gose, 1980
・タマガワフタバカゲロウ Cloeon tamagawanum (Matsumura, 1931)
フトヒゲコカゲロウ属 Labiobaetis
・ウスイロフトヒゲコカゲロウ(旧Gコカゲロウ)Labiobaetis atrebatinus (Kluge, 1983)
・クロフトヒゲコカゲロウ(旧Qコカゲロウ)Labiobaetis tricolor (Tshernova, 1928)
トビイロコカゲロウ属 Nigrobaetis
・トゲエラトビイロコカゲロウ Nigrobaetis acinaciger (Kluge, 1983)
・ハネナシトビイロコカゲロウ(旧Pコカゲロウの本州個体群)Nigrobaetis apterus Fujitani, 2017
・トビイロコカゲロウ Nigrobaetis chocorata (Gose, 1980)
・イシガキトビイロコカゲロウ(旧Pコカゲロウの八重山諸島個体群)Nigrobaetis ishigakiensis Fujitani, 2017
・ヒロバネトビイロコカゲロウ(旧Iコカゲロウ)Nigrobaetis latus Fujitani, 2017
・リュウキュウコカゲロウ Nigrobaetis sacishimensis (Uéno, 1969)
・Dコカゲロウ(仮称) Nigrobaetis sp. D
・Nコカゲロウ(仮称) Nigrobaetis sp. N
ヒメウスバコカゲロウ属 Procloeon
・ヒメウスバコカゲロウ Procloeon bimaculatum (Eaton, 1885)
マツムラコカゲロウ属 Promatsumura
・マツムラコカゲロウ Promatsumura nipponica (Matsumura, 1931)
ヒゲトガリコカゲロウ属 Tenuibaetis
・ウデマガリコカゲロウ Tenuibaetis flexifemora (Gose, 1980)
・コバネヒゲトガリコカゲロウ Tenuibaetis parvipterus Fujitani, 2011
・ヒゲトガリコカゲロウ Tenuibaetis pseudofrequentus (Müller-Liebenau, 1985)
(日本産水生昆虫 第二版(川合・谷田 編,2018);川虫図鑑 成虫編(丸山・花田 編,2016)に基づく)
以上、11属52種が知られます(マツムラコカゲロウ・トビイロコカゲロウは正体不明とされる)。アルファベットの仮称がついているものは幼虫のみで存在が報告されているなどの既知の未記載種です。小型で同定が難しい種群ながら都市河川の周辺にも多い身近なカゲロウであり、記載的な研究は他科に比べて進んでいる部類です(ただし成虫のみで記載されている種や幼・成虫の紐付けがされていない種は多いです)。ただし分類体系には混乱が生じていて、研究者によって属の扱いが細かく異なる部分あります。本ページでは基本的に川虫図鑑の巻末資料の国産種リストに基づいて種を並べていますが、今後も少しずつ属の新設や移動が行われる見込みです。トビイロコカゲロウ属・シリナガコカゲロウ属・フトヒゲコカゲロウ属・ヒゲトガリコカゲロウ属の4属は従来はコカゲロウ属に含まれており、2010年前後より古い文献やウェブサイトではコカゲロウ属として扱われているため注意です。
フォトギャラリー
終齢/♀
2020.05.08 宮城県
【 ヨシノコカゲロウ 】
観察した環境:山地渓流 記録済みの地域:宮城 幼虫の特徴:詳細不明(属レベルの詳細は下の表を参照) 季節性・化性:1年2化程度と思われるが詳細不明
終齢/♀(羽化直前/死後すぐに撮影)
2021.05.20 宮城県
終齢/♀
2019.06.01 宮城県
亜終齢/♂(?)
2021.03.27 宮城県
―――――――――――――――――【 フタバコカゲロウ 】―――――――――――――――――
生息環境:源流・山地渓流・平地渓流(瀬) 記録済みの地域:山形・宮城・新潟 幼虫の特徴:脚とテールが長く、テール長は体長以上。腹部背面に褐色のハの字斑が並ぶ。(属レベルの詳細は下の表を参照) 季節性・化性:地域や生息地の水温によって化性が異なる。季節性はなく、1年2-4化程度。
終齢/♂
2023.04.06 山形県
亜終齢/♂
2022.01.24 宮城県
終齢/♀
2023.04.06 山形県
亜終齢/♀
2022.01.24 宮城県
―――――――――――――――――――【 フタオコカゲロウ(または近縁の未記載種)】―――――――――――――――――――
観察した環境:平地渓流・平地流。開空度の高い大きな川で観察している。 記録済みの地域:宮城・山形 幼虫の特徴:テールは2本で長さは体長よりもやや短い。テール内側に細毛が密生する。腹部の模様が特徴的で個体変異は小さいため種同定に有効だと思われるが、詳細は不明。(属レベルの詳細は下の表を参照) 季節性・化性:春~秋羽化の1年2化以上と思われるが詳細不明
終齢/♂
2022.04.08 宮城県
終齢/♂(羽化直前/死後すぐに撮影)
2022.04.08 宮城県
終齢/♀
2024.04.20 山形県
終齢/♀(羽化直前)
2022.04.08 宮城県
――――――――――――――――――――――――【 シロ ハラコカゲロウ 】――――――――――――――――――――――――
生息環境:源流(△)・山地渓流・平地渓流。広範な渓流環境に生息しており、日本本土では最普通種のコカゲロウの仲間の筆頭。 記録済みの地域:岩手・宮城・山形・福島・新潟・東京 幼虫の特徴:テールは3本で、左右のテールの長さは体長よりもやや短い。中央のテールは左右のテールの半分程度。左右のテールの内側と中央のテールの両側に細毛が密生する(光の角度を加減しないと見えない)。腹部第5節(個体によっては第4・6節にも)に王冠形の淡色斑があるのが特徴だが、体斑の発達具合は個体差があるため注意。各脚の爪の基部には7-8本の鋸歯状の棘が並ぶ(終齢時)。(属レベルの詳細は下の表を参照) 季節性・化性:南東北エリアでは春と秋に羽化する/1年2化(地域によってはそれ以上?)
終齢/♀(黒化気味個体/死後すぐに撮影)
2022.05.04 山形県
終齢/♀(色彩変異気味)
2022.03.29 宮城県
―――――――――【 シロハラコカゲロウ 】―――――――――
終齢/♂(羽化直前)
2021.05.12 宮城県
終齢/♀(羽化直前)
2024.04.28 宮城県
―――――――――【 フタモンコカゲロウ 】―――――――――
観察した環境:平地渓流・平地流 記録済みの地域:宮城・新潟 幼虫の特徴:小型(終齢時5-6 mm程度)で、3本のテールの先端寄りに褐色のバンドがある。腹部は第2・3・7・8節が褐色。腹部の模様が特徴的で個体変異は小さいため種同定に有効だと思われる。(属レベルの詳細は下の表を参照) 季節性・化性:詳細不明だが、宮城県では春~秋までみられ明瞭な季節性は感じられない/1年2~多化(?)
終齢/♂
2021.05.12 宮城県
【 フタモンコカゲロウ 】
終齢/♀
2021.06.12 宮城県
終齢/♀(羽化直前)
2020.07.30 宮城県
亜終齢/♀
2020.04.17 宮城県
―――――――――――【 フタバカゲロウ属たち(それぞれ種は不明)】―――――――――――
生息環境:広範な止水域、川のよどみ。完全な止水域を主な生息地とするカゲロウは国内では本属のみであり、世界的にみてもかなりの少数派。 記録済みの地域:山形・宮城・新潟 幼虫の特徴:(属レベルの詳細は下の表を参照) 季節性・化性:幼虫の成長は非常に早く、1年2~多化。春~秋まで成虫期は長く、♀の寿命は一ヶ月程度と、カゲロウ類としては異常に長い。
齢不詳/雌雄不明
2022.10.15 宮城県
【 フタバカゲロウ属の一種 】
終齢/♂(羽化直前)
2024.05.17 宮城県
終齢/♀
2024.05.17 宮城県
―――――――【 ウスイロフトヒゲコカゲロウ 】―――――――
生息環境:平地渓流・平地流(河畔植生の多い環境を好む) 記録済みの地域:宮城・新潟 幼虫の特徴:テールは3本で長さは体長の半分程度、テール中ごろに褐色の帯がある。細身で非常にすばやく泳ぐ。全身明褐色。(属レベルの詳細は下の表を参照) 季節性・化性:詳細不明(1年2-3化程度?)
終齢/♀
2024.04.25 宮城県
【トゲエラトビイロコカゲロウ】
生息 環境:山地渓流・平地渓流。開空度の高い川を好む。 記録済みの地域:宮城 幼虫の特徴:第6・7腹節のえら末端がともに尖ることで同属他種と識別可能(属レベルの特徴は下の表を参照)。 季節性・化性:春~秋に羽化/1年2-3化程度
終齢/♂(羽化直前)
2024.06.08 宮城県
亜終齢/♂(?)
2021.05.12 宮城県
―――――――【 コバネヒゲトガリコカゲロウ 】―――――――
生息環境:山地渓流(まれ)・平地渓流 記録済みの地域:宮城 幼虫の特徴:小型(終齢時4-5 mm程度)で、体色はコントラストが強い。体斑は個体差が大きいが、腹部第3-5節が明色の個体が多い。(属レベルの詳細は下の表を参照) 季節性・化性:詳細不明だが、春~秋まで羽化期は長い/1年2~多化(?)
終齢/♀(死後すぐに撮影)
2019.02.01 宮城県
終齢の2つ前(?)/♀
2024.10.11 宮城県
――――――――【 ウデマガリコカゲロウ 】――――――――
生息環境:山地渓流(まれ)・平地渓流・平地流 記録済みの地域:宮城・福島 幼虫の特徴:形態はコバネヒゲトガリコカゲロウに似るが、体全体が橙色。(属レベルの詳細は下の表を参照) 季節性・化性:詳細不明だが、春~秋まで羽化期は長い/1年2~多化(?)
観察メモ
・泳ぎがうまく、刺激を加えると体を上下にくねらせて小魚のように直線的に泳ぎます。
・えらが筋肉と連動しておらず、源流~渓流性の種は酸欠に極端に弱いです。生きたままのキープ・運搬が全川虫の中でもトップレベルに難しい脆弱な種が多く(コカゲ
ロウ属・フタバコカゲロウ属など)、特に春~秋の高温期には川辺で数分間密閉容器に入れておくだけで死んでしまうようなことが頻発します。この扱いの難しさが、
身近なカゲロウにもかかわらず生時の幼虫の画像が多く出回らない原因のひとつと考えられます。本HPにおいても、この理由からサホコカゲロウなどの普通種の画像を
一部用意できていません。撮影出来次第追加していきます。
・越冬世代と年2化目以降の世代とでは体サイズや体色の濃さなどに差異がみられることがあります。これは本科に限った話ではありませんが、1年多世代型の種ではこの
差が顕著に現れます。
・フタバカゲロウ属は止水に適応しており高温・酸欠に極端に強いだけでなく、成虫寿命がきわめて長い(飲まず食わずで一ヶ月近く生きる)・卵胎生(♀の腹部内で卵
が孵化し、幼虫の状態で産まれてくる)などきわめて特異な生態を多く兼ね備えています。
▷ 東城幸治, 2005. フタバカゲロウの特異な生態と生殖・胚発生について(日本陸水学会 発表要旨)(外部リンク)
・身近で生息量の多いカゲロウである一方、種レベルまで同定しようと思うと上唇の毛の生え方や触覚基部などの細部を顕微鏡でうまく観察する必要が出てくるため闇が
深いグループです。同定キーが確立されているとされる種であっても細部の模式図や文章でのみ種の特徴が書かれていて幼虫の全体写真が出回っていないものが複数あ
り、自分も含め、誤同定が後を絶ちません。web上の情報のみならず図鑑や論文であっても種名があやふやなケースがあるため、情報収集の際には注意が必要です。そ
んなこんなで本ページの内容にも誤同定が含まれているおそれがあるので、もし誤表記にお気付きの研究者の方がおりましたらご連絡ください…。
・エタノールやホルマリンで固定するとえらやテールが非常に破損しやすくなります。
・既知種の形態・ハビタットに関する情報は以下が詳しいです。
▷ 藤谷, 2006. 日本産コカゲロウ科 (カゲロウ目) の7属への検索及び所属する種の分類と分布・ハビタットに関する情報(外部リンク)
表:国産コカゲロウ属幼虫の種の特徴(仮)
※川合・谷田 編, 2018「日本産水生昆虫」の検索表・各属解説を主に参考に作成、一部管理人の観察に基づき追加・改変。
※属内全種に共通する形質であるかどうか未検証のものを含むため、未記載種や海外種の観察の際には注意。
幼虫 横アングル(フタモンコカゲロウ)
それほど流速のない平瀬等に生息する種の例。
あくまでも流水性ですが、緩流部を好み、体型はずんぐりしています。
幼虫 上唇(画像はミジカオフタバコカゲロウ属の一種?)
幼虫の上唇の毛の本数や配置は種同定に有効なキーのひとつです。
しかし頭部周辺のパーツをうまく解剖しないと観察できないこともあり、
観察できてもこれだけでは種に迷うこともあるため個人的には
率先して観察したい部位ではありません。図鑑を見つつ、
他の形態とあわせて総合的に判断するのがよいです。
爪(フタオコカゲロウ
(または近縁の未記載種))
内歯は10本程度、
先端の2歯が特に大きい。
爪(シロハラコカゲロウ)
内歯は9本程度、
先端の1歯が特に大きい。
幼虫 横アングル(ウスイロフトヒゲコカゲロウ)
流水中の植物帯に生息する種の例。体高はありますが全体的に流線型で、
爪で足場にしっかりしがみつきます。
幼虫 横アングル(フタバカゲロウ属の一種)
止水性の種の例。腹部を上下左右に振ってえらの周辺に水流を生じさせ、
呼吸効率を上げます。腹部のえらが各節から2枚ずつ生えているのが見えます。
↑
触角の基節(画像はウスイロフトヒゲコカゲロウ)
矢印の先 が属の特徴となる突起です。本科は触角に特徴があるものが複数
いますが、これもアングルが悪いと見づらいので観察時は要注意です。
爪(フタモンコカゲロウ)
内歯は11本程度、先端の1歯よりも
その内側の2歯のほうが大きい。
爪(トゲエラトビイロコカゲロウ)
内歯は15本程度、
内歯の範囲が広く、1本1本は短小。
各種 前脚の爪形状・内歯の数など
現行の分類体系では一部の属あるいは種の同定に使われるキーですが、①種内変異が小さい ②標本の状態に左右されず観察可能(腐敗しても最後まで残る)
③プレパラートを作成すれば観察者の技能によらず比較的容易に観察可能 という3点の理由から、各種の同定キーとして汎用性が高いと思っている形質です。
まだまだ撮影枚数が少ないため、今後少しずつ充実させていこうと思います。前脚・中脚・後脚で基本的に構造は同じですが、前脚を基準に撮影しています。